2004年から2011年12月末までの倉庫ブログです。
by pontika
Top
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
どんな形でも。
2009年 11月 18日 |
唐突に気づいてしまった。

なんだかんだといいつつも俺の作る不味い料理を食べるこいつに。

「なあ、お前さ。」

「なんだい?」

もぐもぐと咀嚼しながらアメリカが応える。食べながら話すなと昔俺は躾けなかったか。そう正すと「話しかけたのは君じゃないか」と文句を返す―食べながら。

「俺の作るもん、不味いんだろ?ならなんでいつも食うんだ。」

純粋に不思議に思ったから聞いた、ようにちゃんと聞こえただろうか。浮ついた気持ちは隠せていたか。
わからないけれど、目の前の元弟はその言葉に盛大に顔をしかめた。

「い、いきなり何言い出すんだい。君の料理が不味いのはかれこれ200年以上前から変わらないんだぞ。」

「不味くて悪かったなばかぁ!・・・じゃなくて、だからなんで食うんだっての、まあ、」

『「いちゃもんつけるのが楽しいから」』

なんだろうけどな」

に決まってるじゃないか!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「やっぱそうかよこのバカヤンキーメタボ!!!」

「君の予想通りなだけじゃないか!てかわざわざ怒るためにきいたの?!」

ああ、こんなケンカももう何度してきただろう。でもこいつは。

「まったくまずーいスコーンが余計にまず~~~くなっちゃったんだぞ。イギリス、紅茶おかわり。パサパサのスコーンでのどが渇いたし。」

「まだポットに残ってんだろ。自分で淹れろ。あと今日はそんなにパサついてねぇ」

手にとって俺も食べる。ん、一昨日のよりうまいじゃねえか。
しぶしぶ自分でカップに紅茶を注ぐ目の前の姿を見ながらやはり考える。

うまいと言われたためしがない。うまいものを作ってやれたためしもないけど。
前は甘すぎたから今度は適度な甘さにしようとしたら「辛い」と言われたり、膨らむものがしぼんだり(きっと妖精の悪戯だ)焦げすぎた失敗を教訓にした次回作は生焼けもいいところだった。

でも、なんでか、食べるんだよなあ・・・・残さず。
おつりのように文句が返ってくるけど、いっつもひどいけど。

でも、食べてくれる。

ほんとのところはわからない。ほんとの気持ちなんてわからない。でも。

目の前の事実だけがすごく嬉しくなった。

なんで?とか、ほんとは嫌なんだろう、とか。

いつもだったらそんな気持ちが渦巻いて霧のように取り込まれて、つらくなるのにどうしてか、ただ目の前で食べる姿に胸がいっぱいになる。どんな理由だっていい。どう思われていてもいい。


だって今こうして、受け取ってくれるから。


それだけでいい。


「・・・・・・・・なんて顔してんの、君」


ひどく幸せな気持ちで、笑うことができた。


*************************************************



まとまったー!・・・と思ったら、にいたんじゃなくてイギイギがしゃべりだしました。
ただのベイエイです実にすいません。
[PR]
by pontika | 2009-11-18 23:30 |